2021/01/30 17:40

この季節、お風呂にゆっくりとつかり身体を温め、このお風呂タイムを利用してオイルパックをしてみてはどうでしょうか。乾燥気味のお肌の調子が一機に整います。このオイルパック、”オイル”と呼ばれるものならなんでもいいのでしょうか。

動物や植物由来のオイル(油脂)は、肌に浸透し、肌を柔らかくしてくれます。オイルパックにはこういったオイルが適しています。成分により肌に浸透しやすいものやテクスチャーが異なります。これらのオイルは成分として、アンチエイジングや抗酸化作用、抗炎症作用を多く含むものもあり、オイルを選ぶ際に参考にするとよいでしょう。

一方、ベビーオイルなどの石油から作られるミネラルオイルは、皮膚に塗ると皮膚に被膜を作り、水分の蒸発を防いでくれますが、分子量が大きいため皮膚には吸収されません。このため、オイルパックのような用途には向きません。

皮膚の表面には約0.02mmの角層があります。角層には角質細胞がレンガのように何層にも並びます。そして、その間を細胞間脂質が満たしています。細胞間脂質はセラミドや脂肪酸などの脂質の層と水分子の層が、何層にも重なりあう「ラメラ構造」をとります。

皮膚は一般的に500kDa以上の大きな分子サイズのものは通しにくいと言われていますが、脂に馴染みやすい成分は、これより大きくても角質層に吸収されます。ただし、角質層より先には脂溶性が高すぎると進めないので、皮膚への浸透性という点については、脂溶性が適度に高いというのがポイントになります。

また、融点が低い方が角質層に溶けやすくなり、皮膚からの吸収性が高まります。サボテンオイルに多く含まれる脂肪酸のリノール酸の融点は−0.5℃です。

オイルパックの方法

洗顔後、水分をふき取り、オイルを顔全体に薄くのばします。てのひらで顔を優しく何度か包み込むようにしてオイルをつけます。あとはお風呂にゆっくり浸かり、お風呂から上がったら、化粧水などでいつもどおりのお手入れをします。美顔スチーマーに10分程度あたれば同様にオイルパックができます。サボテンオイルなどの魅力的な成分が含まれるオイルによりオイルパックは、多様な脂肪酸やその他の成分を皮膚に浸透させられるので魅力的です。